
「楽天・全米株式インデックス・ファンド」は米国株への投資割合を高めたい方にオススメする商品です。アメリカにおけるほぼ全ての企業株式へ投資するCRSP USトータル・マーケット・インデックスに連動するよう運用されています。
既存のファンドとの違いは、「指定インデックスファンド・株式のみ・海外型」で「全米」の指数に連動していることです。この1本で米国株式全体に投資することができるため、「先進国型」や「全世界型」より、米国株を重視したい場合にオススメです。
以下が、「指定インデックスファンド・株式のみ・海外型」カテゴリーで、「全米」を信託報酬(投資信託を保有するときにかかるコスト)の低い順に並べた一覧表です。楽天・全米株式インデックス・ファンドはこの中で、信託報酬が最も低くなっています。
連動対象 | ファンド名 | 総資産額 (億円) |
設定年月日 | 信託報酬等 (税込み・%) |
|
1 | CRSPTotal Market Index | 楽天・全米株式インデックス・ファンド | 397 | 2017.9.29 | 0.1696 |
2 | S&P500 | iFree S&P500インデックス | 70 | 2017.8.31 | 0.243 |
3 | S&P500 | 米国株式インデックス・ファンド | 16 | 2017.9.29 | 0.486 |
3 | S&P500 | 農林中金つみたてNISA米国株式 S&P500 | 22 | 2017.12.2 | 0.486 |
ここでは楽天・全米株式インデックス・ファンドについて詳しく解説します。参考にして、積立投資をするかどうかを考えてみてくださいね!
Contents
楽天・全米株式インデックス・ファンドの商品概要
商品名 | 楽天・全米株式インデックス・ファンドインデックス |
運用会社 | 楽天投信投資顧問 |
カテゴリー | 指定インデックスファンド「株式のみ」+「海外」型 |
運用スタイル | インデックスファンド |
設定年月日 | 2017年9月29日 |
信託報酬 | 0.1696%(税込) |
商品の解説(参照:目論見書)
【商品分類】
投資対象地域:海外
投資対象資産:株式
【ファンドの特色】
1. 米国株式市場の動きに連動する投資成果を目指します。
・マザーファンド受益証券を通じて、CRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)に連動する投資成果を目指します。
2. 対象指数に連動する上場投資信託証券(ETF)を主要投資対象とします
・バンガードが運用する 「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」を実質的な主要投資対象とします。
・ファミリーファンド方式で運用を行います。
3.原則として、為替ヘッジは行いません
<CRSP USトータル・マーケット・インデックスの銘柄数・国別構成>
(参照:CRSP U.S. Total Market Index 2019年3月29日)
●銘柄数:約4,000 上位5位
1 | マイクロソフト | 3.19% |
2 | アップル | 2.85% |
3 | アマゾン | 2.62% |
4 | アルファベット | 2.47% |
5 | フェイスブック | 1.40% |
●国別構成
1 | アメリカ | 100% |
運用実績(参照:月次レポート 2019年3月末現在)
出典:楽天・全米株式インデックスファンド 月次レポート(2019年3月)より引用
「楽天・全米株式インデックス・ファンド」のかづな先生的解説
楽天・全米株式インデックス・ファンドは、CRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)に連動するインデックスファンドです。
このファンドを購入すると、米国株式市場の大型株から小型株までを網羅し、投資可能銘柄のほぼ100%となる約4,000社の企業株式にまとめて投資することができます。アップル・マイクロソフト・アマゾンなどを含めた米国株式全体を1本でカバーすることができるのです。
つみたてNISA対象商品のこのサイトでのチェックポイントを基準とした評価をまとめると、以下の表になります。
チェック項目 | 楽天・全米株式インデックスファンド | 評価 |
総資産額が50億円以上かどうか | 397億円 | ◎ |
設定年から3~5年の運用実績があるか | 1年の実績あり。 (設立日2017年9月29日) |
△ |
信託報酬が低いか | 低い。年率0.1696% (告示0.75%・平均0.33%) |
◎ |
トータルリターンが良いか | 1年:12.45% | ◎ |
2019年3月時点、月次レポートを参考にして作成した「楽天・全世界株式インデックスファンド」の国・地域別組入比率は以下です。
このファンドでつみたてNISAをすることで、あなたのお金のほぼ全てをアメリカに投資することが分かります。
世界各国のGDPを比較すると、2016年は米国がトップとなっています。そのため米国株への投資割合を高めることで、より高いリターンを狙うことが可能です。
また、先進国カテゴリーでも同じような米国企業を買うことができますが、アメリカでインデックスファンドNo.1のバンガード社が扱う「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」でETF(上場投資信託)を通じているため、投資信託よりもさらに低い信託報酬を設定することができています。
アメリカの投信会社であるバンガード社は1976年、個人投資家向けのインデックスファンドを世界で初めて米国の個人投資家向けに設定しました。今では世界のインデックス運用商品における約4割のシェアを誇り、世界シェアNo.1となっています。
楽天・全米株式インデックス・ファンドには、このバンガード社が2001年5月に設定した「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」が組み込まれています。
楽天・全米株式インデックス・ファンドのメリットをひとことで表すと、「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF を積立投資できる仕組みになっていて、信託報酬が最も低い」ということです。
これについて、詳しく解説します。
バンガード・トータル・ストック・マーケットETFに連動している
バンガード・トータル・ストック・マーケットETF は、CRSP USトータル・マーケット・インデックスへの連動を目指しています。CRSPは米国株式市場における投資可能銘柄のほぼ100%をカバーしているため、事実上アメリカの企業に分散投資をすることになります。
前述のように、2017年における世界企業の時価総額ランキングでは、上位10社のうち8社は米国企業が占めています。
社名 | 創業からの年数 | 国 | 時価総額 (億ドル) |
|
1 | アップル | 41年 | アメリカ | 7964 |
2 | アルファベット | 19年 | アメリカ | 6751 |
3 | マイクロソフト | 42年 | アメリカ | 5392 |
4 | アマゾン | 24年 | アメリカ | 4754 |
5 | フェイスブック | 13年 | アメリカ | 4388 |
6 | バークシャー・ハサウェイ | 52年 | アメリカ | 4076 |
7 | ジョンソン・エンド・ジョンソン | 131年 | アメリカ | 3454 |
8 | エクソンモービル | 106年 | アメリカ | 3410 |
9 | テンセント | 19年 | 中国 | 3254 |
10 | アリババ | 18年 | 中国 | 2975 |
以下の表は2017年10月にフォーブスが発表した、企業価値が10億ドルを超える非上場のベンチャー企業、上位10社です。また、未公開企業の企業価値ランキングでも、上位10社のうち6社が米国企業です。
社名 | 業種 | 創業からの年数 | 国 | 時価総額 (億ドル) |
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1 | ウーバー | 自動車配車サービス | 8年 | アメリカ | 680 |
2 | 滴滴出行 | 自動車配車サービス | 5年 | 中国 | 500 |
3 | シャオミ | 家電 | 7年 | 中国 | 460 |
4 | 美団大衆点評 | クチコミサイト | 14年 | 中国 | 180 |
5 | エアビーアンドビー | 民泊サイト | 9年 | アメリカ | 293 |
6 | スペースX | 宇宙輸送 | 15年 | アメリカ | 212 |
7 | バランティアテクノロジー | ITコンサルティング | 13年 | アメリカ | 200 |
8 | WeWork | コワーキングスペース | 8年 | アメリカ | 200 |
9 | Lu.Com | 金融 | 7年 | 中国 | 185 |
10 | ピンタレスト | IT | 9年 | アメリカ | 123 |
このように楽天・全米株式インデックス・ファンドは、先進国の中でも米国株の投資比率を高めたい場合にはピッタリのファンドです。
信託報酬が同カテゴリーで最も低い
楽天・全米株式インデックス・ファンドは、信託報酬がとても低いです。
つみたてNISAの「指定インデックスファンド・株式のみ・海外型」カテゴリーにおいて、この商品以外のファンドは「S&P500」の指数に連動しています。
S&P500は「S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが算出している、アメリカの代表的な株価指数」です。ニューヨーク証券取引所、NYSE MKT、NASDAQに上場している銘柄から、代表的な500銘柄に絞っています。
楽天・全米株式インデックス・ファンドの連動しているCRSP USトータル・マーケット・インデックスは、約4.000銘柄です。「より低い信託報酬で、より分散を図る」ことが可能となります。
純資産額が50億円を超えている
楽天・全米株式インデックス・ファンドは、16の金融機関で購入することができます。また、イデコでも同じファンドが購入できることもあり、相乗効果で注目されています。
そのため2017年9月に設定されたにもかかわらず、純資産総額は2019年3月末時点で397億円にも到達しています。そのため新規設定ファンドのデメリットである「繰上償還のリスク(運用がストップされること)」はクリアできています。
楽天・全米株式インデックスファンドのデメリット
アメリカ以外の先進国や新興国株式へ投資ができない
CRSPは前述のように米国が約100%を占めていますので、アメリカ経済の影響を色濃く受けます。
つみたてNISAは最長20年の運用になるため、新興国における人口が先進国よりも増え、大きな経済成長を遂げる可能性はあります。
前述の「世界の企業の時価総額ランキング」では、9位と10位に急成長している中国のIT企業である「テンセント」と「アリババ」が入っています。
新興国は組み入れたい場合は、自分で割合を調整しながら投資をする必要があります。
また、リスクヘッジの観点から考えると、投資先はなるべく分散されていたほうが有利ですので、アメリカのみに集中投資をすることがデメリットとなる可能性もあります。
まとめ
楽天・全米株式インデックス・ファンドは先進国の中でも、米国株への投資割合を高めたい方にオススメの商品です。
アメリカはグーグルやアマゾン、フェイスブックなど、そのシステムを利用しないとビジネスが成り立たないプラットフォーム的な企業の成長が著しいです。そのため「アメリカ企業の成長は、長期に渡る」という予測があります。
また、1980〜1990年代にかけて、アメリカは赤ちゃんの出生率が非常に高い「ベビーブーマー時代」でした。その子供である「ミレニアム世代」は、親世代より人口が多いといわれています。
「彼らが成人して、これから子育てなどでたくさん消費する世代となる」などの人口統計からも、アメリカの長期的な好景気の予測が立てられています。
このような状況下でアメリカへの投資比率を上げたい場合、楽天・全米株式インデックスファンドは信託報酬が0.1696%と非常に低いため魅力的です。


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